東京大学理学部数学科を卒業し、修士課程/博士課程と数学の研究を経験した家庭教師による、
ワンランク上の数学指導を受けてみませんか?!
小学生から大人の方まで指導し、国内外の大学への合格実績多数!
2016年度 杏林大学医学部 第3問
2浪以上の方にとっては課程外である複素数平面の問題が出題されました。
複素数平面の問題は、正面から突っ込むと計算が煩雑になる問題が多いです。
杏林大学のようにマーク式で時間がタイトな試験の場合、
図形的に考えたり、多少感覚も利用しながら思い切った解き方をすることも大切です。
以下では「いかにスッキリ正解を当てるか」を重視した解法をご紹介します。
解説中、重要な概念には黄色のマーカーを、鍵となる式変形には赤枠を施してあります。
z=x+yiと置いても解けるのですが、それだと時間がかかってしまいます。
せっかく1変数で表されているものをわざわざ2変数にするとややこしくなるのは、当然ですね。
1変数の問題は1変数で解決しようとする姿勢が大切です。
続いて(2)です。
少しハードルが高いかもしれないのですが、「直線の右側と左側に一つずつ描けそうだ」「式の形と対称性から、一方の答えがkだとしたら他方の答えは1/kだろう」「アポロニウスの円をイメージすると、kが大きい方の値を取る時は、円は直線の右側に現れそうだな」と捉えることが大切です。これらはもちろん、理屈で導くことが本来は望ましいのですが、もし(100%の確信は持てなくても)予めある程度想像できたとしたら、問題を解けるスピードは各段に違ってきます。どうすれば思いつけるようになるかは、経験と適切な訓練に依るところが多いため、直接指導させて頂ける方に口頭でお伝えしていきます。以下では上記感覚を仮定した解き方をしていきます。
最後の計算も、普通にしても良いのですが、私はこうしました、という思考過程をそのまま書かせて頂きました。図形的に考えることで暗算による解答が可能です。図だけでは伝わりづらい方もいると思うので、ご興味のある方は直接指導させて頂きます。ご連絡ください。
続いて(3)です。
中学レベルの図形の知識を用いた後は、純粋に代数的に淡々と計算を進めれば解ける、という問題です。感覚的にダイナミックに解く場面と、余計なことは何も考えず機械のように淡々と解くべき場面の見極めが大切だと思います。