2019年度 東京大学入試問題解説[理系数学]

2019年2月25日(月),26日(火)に行われた東大入試、理系数学の解説をしていきます。

第1問(難易度:易)

積分するだけ、かつ、置換積分も定石的な置き換えでできる問題ですから、「教科書レベルの理解の確認」と言えると思います。どれだけ正確に、速く求められるかが勝負の問題ですね。以下の模範解答における最初の式の被積分関数第3項を見て「分子の次数が高いなぁ」と思うことができれば、部分分数分解をしたいという発想に繋がり、余計な置換積分を一つ省略できます。無理関数があろうとなかろうと、分数関数の基本は「分子の次数下げ→部分分数分解」が王道ですね。

第4問(難易度:標準)

(1)はセンター数学1Aでも頻出であるユークリッドの互除法ですから、是非正解したいところです。(2)は、(1)を踏まえると偶数と奇数で場合分けすべきであることが見えてきます。受験生は、示しやすい方だけでも示して点数確保することが肝要かと思います。
一般に整数問題では、何かが成り立たないことを示しなさいと言われた時、それが成り立つための必要条件を検証し、「必要条件すら満たされないから、当然もとの命題も成り立たない」と帰着させる場合が少なくありません。本問は正にそのような問題であり、必要条件としてmodを取るというのは、整数問題における必須手法です。


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